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2020年6月

2020.06.28

続)旧作デジタルリマスター

前回の続き。おまけで書いた「8ミリ映写機改造テレシネ機」でHD化した8ミリ作品のことなど。

ディノニクスHD


10年前にアップした「うごくきょうりゅうずかんシリーズ その1 ディノニクス」(1986)https://youtu.be/XlZ0eJcJmkkの再テレシネ。
もともとペーパーアニメなのであまり変わって見えないのがポイント(泣
映写機のレンズ(カビ、汚れあり)の関係でピントが甘く、収差も目立つが、鮮鋭度を上げたうえ色味を調整して、最初のイメージに近づけてます。もともとが黄ばんだ紙に筆ペンで描き、下からライトを当てて撮影していたので。


1977年の神奈川県立大和高校文化祭(槐祭)で上映したやつ


説明文をそのままコピペすると
「高校3年の夏休みに写真部アニメ班の有志で作った物。
前年の残りの白黒フィルムを使って撮影していたら、生産終了で途中からカラーフィルムに!ライトが熱いのでつけたり消したりしていたら、露出がバラバラになったりと、いろいろ酷い代物です。
音声はカセットテープに入っていましたが紛失したので省略。さらにあまりに冗長なので半分くらいに尺を縮めてあります。」

本来のタイトルは「現代昔話 おさるのしっぽはなぜ短い」
「槐祭」は「えんじゅさい」と読みます。

ホーキマジック

以前のアップ https://youtu.be/W6xNJ46fpJg から、簡易テレシネで露出オーバーになっていた部分だけやり直したもの。
これも学校での製作で16ミリフィルムだったが、現存するのは真っ赤になったラッシュフィルムのみ。
のはずだったが、その昔に8ミリで16ミリ映写を再撮影したらしきものが発掘されたので、改めてテレシネを試みたのでした。
、、、が、映写機とカメラの両方がボロだったようで映像が激しくガタってしまい、全編観るのが苦しいので3カットだけ切り出し。


取り急ぎ3本だけ。カメラのシャッターは手動という半自動で行ったので体力的にここまで(^^;

最初にも書きましたが、データ的には高解像度になっているものの、レンズが今二つで甘い画像になっています。
その昔に壁に映写したものをデジカメで撮影した画像を見ていると、そっちの方がピントがちゃんとしていて泣きそうです。

画質の面では一眼レフ用広角レンズを逆付けした接写システムが最高なんですが、映写機改造テレシネ機では構造上近寄れなくて、、、。

Dscn2035_svga

3本の共通データとして:
1)8ミリフィルムの各コマをデジカメで複写
2)撮影ミスした画像を探し削除
3)画像データを連番ファイルにし、動画編集ソフトで動画化(1秒24コマ)
4)カット毎に切り分け、それぞれ補正
5)音声(あれば)は旧テレシネから持ってきて、タイミングのずれを調整して張り付け。

コロナで仕事が暇になっているこの時期ならではですな~
そしてまたハードオフでジャンク映写機をゲットしてたりして、、、

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2020.06.26

旧作デジタルリマスター

「旧作たち」と題したエントリを書いたのはもう10年前になりますか。


旧あぶらあげ

翌年に東日本大震災があって、それを機会に古い写真のデジタル化などを進めておりましたが、ついでに簡易テレシネしかしてなかったデザイン学校(東京デザイナー学院アニメーション科)の卒業グループ制作「あぶらあげ」をきちんとDVD化しておこうと8ミリプリントを久々に引っ張り出したら、これがまたきれいに退色してまして(泣

Photo_20200626201501

注1)簡易テレシネ:映写機で壁に映した映像をビデオカメラで撮影。

注2)1979年当時、卒業制作は16ミリフィルムで作られていました。16ミリプリントは学校に提出しましたが、残ったネガフィルムから8ミリフィルムに縮小プリントを作っておいたのです。通常の8ミリフィルムはポジなのでここまで退色しませんが、プリントフィルムのせいか30年(2011年当時)で色が抜けて真っ赤になってました。
フィルムの退色の原理については、、、ググってください。

ここまで退色すると、デジタルで色補正するにも限界があります。自分でもいろいろ試してみましたがこの程度。

Photo_20200626201601

なんせ素材はこんなにも色鮮やかなわけで。。。

2

1979年度卒業制作集から

16ミリフィルムのラッシュ(プリント前の粗編集フィルム)は残っていましたが、これも同じく真っ赤っか。

さらに掘るとプリント用のネガフィルムが出てきました。若干酸っぱい臭いは発してますが、さほどの劣化はなさそうです。試しに画面を接写して反転+補正するとなんとかいけそう。

注3)酸っぱい臭い:ビネガーシンドロームといい、フィルムベースが化学変化して溶けてボロボロになる現象。酢酸臭がする。フィルム保存の大敵。

Dscn1805_svga

コア巻きフィルム

P1050776_svga

試し撮り。ネガポジ反転&自動レベル補正のみ

では全コマを複写して、連番画像から動画を作って加工して音を入れればデジタルリマスター完成!?
動画編集ソフトは持ってるし、5分だから7000コマくらいだし、手作業でも一晩あれば、、、、
まぁ、コトはそう簡単にはいかず、きちんとした接写システムの構築とフィルム送り機構をどうするかでその後何年も試行錯誤を繰り返すわけですが。

Dscn1623_svga

16ミリ複写システム

2019年になって、なんとか目途(カメラはマイクロフォーサーズのオリンパスのミラーレス。レンズはマウントアダプター経由でニコンの28ミリF2をリバース接続してLEDライトボックスの上に縦置き。フィルムの固定は16ミリ複写用の古い機材からフィルム押さえ部分を取り出して使用。位置決めはピンに手でフィルムのパーフォレーションをひっかけることで代用)が立ってGW期間中に実行することができました。リールが無いので撮済みフィルムは編集用バスケット代わりのごみ袋の中へ入れるというちと乱暴な方法ですが。

ピント修正、カメラの色温度調整などで都合4回の撮影。1回に一晩(充電含めて12時間ほど)かかるので計4晩、モニターで確認しつつ手作業で撮影してました。いやぁ体力勝負。
長時間続けているとリモコンが勝手に連写してくれたりするのが困りものでしたが、なんとか完走。

で、撮影したものがこれ。

P1010839_svga

ネガ撮影

P1010839_2700k
トリミング&反転補正

まぁまぁですかねぇ。1920×1440ピクセルで撮影して、トリミングするとだいたい横で1200ピクセルくらいになります。
ただやっぱり手動コマ送りには限界があったようで、けっこう上下ブレしてしまい、動画編集ソフトのブレ補正機能を使っても満足いく形にはならなかったのでまたストップしてしまいます。カラー補正もカット毎に行う必要がありましたし。

そして1年後の今年のGW。16ミリ卒制は放置したまま今度は8ミリ用に接写システムを組みなおして卒制とは別の古い8ミリフィルムを複写してみましたが、、、正確にコマ送りできるように作ったはずの仕組みが失敗で、各コマの位置がずれてブレブレの玉砕...orz
16ミリより小さいので精度がさらにシビアなのに甘く見てました。

Dscn1982_svga 

8ミリ複写システム

思い余って8ミリ映写機を改造し始めたところでちょっと情報が入りまして。

「8ミリだけじゃなくて、16ミリフィルムもフレームバイフレームでテレシネしてくれるところがあるよ。ネガポジ反転もしてくれるし、データ納品も可能」

実は業者に依頼するアタマが当初から全くなかったんですよね。テレシネサービスしている会社は数あれどDVDやブルーレイだけだったり、そもそも16ミリネガフィルム対応なんてところは見たことが無くて。

注4)フレームバイフレーム:フィルムは1秒24コマ。ビデオは30コマなのでズレが生じます。かわりに全コマを一コマずつ撮影して動画ファイルにする方式。

試しに見積もりを取ってみたら、5分の16ミリテレシネ&ネガポジ反転をHD解像度のmp4ファイルで受け取って2万円弱。
未だに付き合いのある当時のグループメンバー約1名に「また見たい?」と聞いたら「見たい!!」と即答。費用自腹ですがこれはGOですよ。ええ。

フィルムを送ってほどなく、受け取った画像がこれ。

1

フィルムの劣化でフレーム周囲の色がかなり抜けてますが、これなら調整次第でかなり持っていけそう。解像度は旧テレシネとは比較にならないです。

注5)ネガフィルムの複写って、ベースがオレンジ色しているせいもあって単純なネガポジ反転だと青っぽくなっちゃうんですよ。撮影時にカメラの色温度設定を調整するんですが、なかなか理想通りの色にはなりませんで。

2_20200626210401

全体的に彩度や明度、コントラストを補正し、さらにカット毎に微調整を繰り返してオリジナルに近づけていきます。うん、なかなかいい感じ。

色の調整が終わったところで旧テレシネから音声データを持ってきて、タイミングを調整して、、、

あぶらあげHD

ついに完成です!見えなかったところも見えてくる~。


2_20200626211401

退色8ミリフィルム
2_20200626211402

旧テレシネ版
Hd

16ミリネガHD版

これだけ違うんですよ~。やってよかった。40年ぶりの復活です。
あとはゴミや傷の修復ができたらな、と。

補正に使った動画編集ソフトはVegasPro17Editでした。

おまけ:
8ミリ映写機を改造したテレシネシステムはその後もぼちぼち進めています。手持ちのフィルムはあらかた簡易的にでもテレシネされているのでもはやあまり意味はないのですが、趣味的に。
改造は映写機の中身を取り除いて、外部からの動力で動くようにし、ライトはLEDで代用。映写レンズを加工してミラーレス機に取り付け、フィルム面が直接撮影できるようにします。フィルムを装着し、コマが送られたところでシャッターを切ると、コマの複写ができます。
問題はひたすら時間がかかることで、完全手作業だった16ミリよりましとはいえ、撮影できるのは良くて1秒1コマ。オリジナルの24倍以上の時間がかかるのですから。10分の作品を複写するのに4時間超ですよ!

自動化とレンズの高性能化が現在の課題です。

Dscn2023_svga

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