« ファミコンで遊ぶ(再録) | トップページ | 二つ目の誘惑(再録) »

2010.06.07

インスタントフィルム版ピンホールカメラを作る(再録)

サーバ引っ越しの際に手違いで消えてしまった、以前会社のブログに書いた記事を再構築するプロジェクトの第3弾。

2006年11月~12月にかけて書いた、インスタントフィルム用ピンホールカメラを作る話のまとめです。この前の記事で学研「大人の科学」マガジン付録のピンホールカメラをゴニョゴニョやってますが、それは割愛(^^;

※情報が古くなっています。ご注意下さい。

**************************

下の2点は大人の科学マガジン3号(2003年12月発売)の付録ピンホールカメラを改造して、シャッターを蓋の開け閉めで行うようにした物
Dscn6652_qvga Dscn6653_qvga

その作例…
_la

「35ミリフィルムでピンホール写真を撮るのは無理があるよなぁ…」が前回までの結論。さらにサイズの小さいデジカメは論外。検索していくと、やはりインスタントカメラのホルダーを使ってカメラを自作している人は多いようだ。
というわけで、次号の「大人の科学マガジン」発売を待たずして自作のための資料集め。

その1.フィルムもいろいろ
最近は富士フイルムだと「チェキ」、ポラロイドだと「One600」ってカメラが主流のようで、小さなカメラ屋だとこの両者に対応したフィルムしか扱ってないことが多い。しかしこの手の自己現像方式(撮影後、ジワジワと画面が浮き出てくるタイプ)は、フィルム送りからなにから自動化されているカメラ専用で、フィルム単独で使えるホルダーは存在しない。フィルムの入手しやすさからこれらが利用できれば一番良いのだが、なかなかうまくいかないようだ。まぁ、チェキは画面サイズが小さいので最初から候補ではないのだが…。

そこでプロ用に分類されてやや入手難だが、撮影後にカメラから引き出したら一定時間待ち(現像)、表面を覆っていた紙を剥がす剥離方式(ピールアパートタイプ)のフィルムを使うこととなる。

このタイプのフィルムにも各種類あるが、スタンダードサイズと言われる画面サイズ:73×95mmのフィルムが使えれば、ランニングコスト(10枚パックでモノクロで2000円、カラーだと3000円ほど)的にも許せる範囲だろう。

問題は、このサイズが使えるホルダーが少々お高いうえに、ポラロイドではすでに生産終了品であること。市場在庫はあるし、中古を探せば安く手に入れることも可能にせよ、これから遊ぼうと思っている向きにはなんとも気の重い話ではある。

インスタントフィルムにはさらにサイズの大きめな4×5(画面サイズ:89×118mm)タイプもあるが、こちらはスタンダードサイズの倍近い値段なので「ちょっと遊ぶ」には辛いかもしれない。ホルダーもそれなりに高価になる。

ちなみに、スタンダードサイズのインスタントフィルムは、フジとポラロイドとも同じ規格で互換性がある。ポラロイド製のホルダーにフジのフィルムを入れることも可能なので、知っておいて損はないだろう。

ところでポラロイドにはさらにもう1種類、スタンダードより一回り小さい80シリーズのフィルムがあるのだが、ポラロイドのサイトによるとこのフィルムは「この商品は弊社在庫が無くなり次第終了となります」なのだそうだ。
なるほど。80サイズのフィルムが生産終了なので、ポラロイドのピンホールカメラも絶版なのか。(それならスタンダードサイズが使えた最初の紙ボディ版を再販して欲しいなぁ。ん?あれは在庫整理だったのか…?)

その2.では、懸案事項のフィルムホルダーをどうするか、についてはまた今度。

ピンホールカメラを作る(その2)

さて、その後進んでいないピンホールカメラの自作について。

昨日のエントリーで「挫折気味」と書いたのは、なかなかポラロイドのフィルムホルダーが入手できないため。新品は高いのでオークションで中古を・・・と目論んだのだが、都合良くお気軽価格でたくさん出回っているわけもなく惨敗中なのだ。

もう一つの手段としてスタンダードフィルムが使えるおジャンクのカメラを改造し、ピンホールカメラに仕立てるという手もあるのだが、改造に最適な古めの蛇腹式カメラは意外と人気が高い。もうちょっと粘ってみるつもりであるのだが・・・。いざとなったらプラスチックボディーをのこぎりで切断することも考えてはいる。

ピンホールカメラを作る(その3)

ようやくポラロイドフィルムのホルダーを入手。
と言っても、まだ手元に届いていないので工作は進んでいない。

入手経路は前回も書いたオークションだが、今回は発想を変えて「証明写真カメラのジャンク」を当たることにした。実はこのカメラにはポラロイド(又はフジのフォトラマ)用ホルダーが1~3個付属していることが多くて、カメラが壊れていてもホルダ狙いにには一向に差し支えないのだ。だいたい2000円から5000円程度で落札される例が多いようだ。たまにサイズの大きな4×5サイズのホルダが付属している場合もあるが、たいていはスタンダードフィルム対応なのが嬉しい。場合によっては現像タイマー付きのこともある。ホルダ交換時にフィルム面を隠す引き蓋が紛失している物もあるようだが、ピンホールカメラに使う分には問題ないだろう。

参考までにフィルムホルダーの型番を書いておく。

PA-145:富士フイルム製
405型:ポラロイド製(生産終了)
M73型:ポラロイド製(タイマー付き。生産終了)

フィルムサイズはいずれもスタンダード(レギュラーサイズ)。
ホルダの新品を買うと1万5000円ほど。

もうひとつ。古いポラロイドカメラの入手だが、こちらはまだ惨敗中。ホルダを入手できたので意欲は減ったが、機会があればひとつは改造用に手にしたいと思う。

スタンダードフィルムが使えるポラロイドカメラは、分かった範囲で以下の通り。

POLAROID 90、100、104、180、185、195、230、240、250、320、330、340、350、355、360、420、440、ColorPack II、ColorPack III、ColorPack100、EE22、EE44、EE66、EE100、EE100Special、ProPack、The Reporter、PIN-HOLE PHOTO KIT(付属ホルダーが405型)

など。型番が400番台以後は露出計用の電池が3V(単3電池2本)になっているようです。それ以前は4.5Vの専用電池。ピンホールカメラには関係ありませんが

同じColorPackでも型番が80番台のものはフィルムがすでに小さいタイプ(生産終了。在庫のみ)なので注意!ZIP、インスタント20、ピンホール80なども同様。

ピンホールカメラを作る(その4)

Camera_1

オークションで落とした証明写真用カメラが到着。欲しいのは手前のポラロイド用フィルムフォルダーだけなのでカメラはオマケのような物。実際、ジャンク品でシャッターは切れるもののストロボは光らない。これから分解して、ホルダーの取り付け枠など必要な部品を取った後は廃棄になる予定。3400円送料込みでホルダー2個(うち1個はタイマー付き)だから、遊びと考えると安い買い物?
蛇腹式のカメラにも食指が動くものの、オークションサイトは長く見ているとよけいな物まで買い込んでしまいそうなので、ひとまずお休みにしておきます。

さて、次回からは具体的な工作に入るつもりでいる。見た目はたぶん木箱がホルダーに張り付いただけになるとは思いますが…。

ピンホールカメラを作る(その5)

Camera_2

証明写真用のカメラを分解したところ。
一部のケーブルは切断したが、精密ドライバー1本でここまでバラバラになってしまった。ボディはシンプルだが、シャッターや絞りの付いたレンズ周りのユニットはメカニカルで、からくり心を刺激する作りだ。だが、今回はそういったものは必要ない。写真の右下に写っているフィルムホルダー用の取り付け枠と3脚取り付けネジ以外はジャンク箱行きなのである。もったいないような気もするが、もともとジャンクなので再利用(リユース)できただけ環境への負荷は小さいと考えるべきか:-p

そして簡単ではありますが、ポラロイド仕様のピンホールカメラが(土日の工作で)完成しましたのでお披露目いたします。

Camera_3

なんのことはない、ホームセンターで買ってきた工作用木材で箱を作って取り付け枠にネジ止めしただけ。黒く塗った塗料は木工用ではなく、プラモデル用の水性アクリル塗料というお手軽さ。さらにシャッターはボール紙で作った蓋を取ったり被せたりするだけなのである。(アクセントに巻いた赤いテープから左側が自作した木製ボディ)

ピンホールはビールの空き缶から切り出したアルミ板に針で穴を空けるおなじみのやり方で作成。穴の径は約0.3ミリ、フィルム面からピンホールまでは約68ミリなのでF値はだいたい226になる。画角は85度でかなりの広角になっているはず。(35ミリカメラに換算して24ミリくらい)

Camera_4

後ろから見たところ。
こんな感じでホルダーが外れます。もう一個のホルダーに違う種類のフィルム(白黒とカラー等)を入れておいて、撮影途中で交換することも可能!
ちなみにホルダーに付いていた減算式タイマー(現像時間測定用)は、電池を入れたものの表示の一部が欠け、能力的にも現在100円ショップで買えるキッチンタイマー以下であった。残念!

Film

今回使用したフィルム。
ホルダはポラロイドだが、フジのフィルムでも使える。
さすが歴史あるスタンダードサイズ(フジではレギュラーサイズ)だけのことはある。インスタントフィルムで他社と互換性があるのはこのサイズ(と、4×5も?)だけだ。
実はポラロイド社製の方が若干安いのだが、最初なので使い慣れたISO100のフィルムということでフジをチョイス。ヨドバシ価格で1590円。1枚単価は159円となる。

Satuei

カメラは完成したものの、もたもたしているうちに夜になったり雨になったりと撮影チャンスに恵まれない。仕方がないので室内撮影を敢行した。
ファインダーは無いので目分量で手持ちの恐竜フィギュアを並べて撮ってみた。照明は室内灯のみ。セコニックの露出計で測った値をもとに換算して、露出時間は3分。
ジワジワと光が蓄積されていくことを考えると、同じく長時間露光を余儀なくされた昔の写真撮影で「魂が抜かれる」と考えた人々が出てきたのも分かるような気がする。

何はともあれ時間が来て撮影終了。
剥がすタイプのポラロイドフィルムは初めての体験なのでドキドキだ。
ポラロイドのサイトをを見ながら白タブを抜いて、黄タブを引っ張って・・・・現像時間は1分。

Sakuhin_1

写っていた。記念すべきファーストショットは、後ろのアロサウルスが首ちょんぱになってしまったが綺麗に写っていた。やはり画面サイズが大きいせいか仕上がりはシャープだ。記事のトップのボケボケ写真と比べてみて欲しい。(画像はデジカメでプリントを撮影したもの)
手前から奥までピントの合う(若干甘いが)ピンホールらしい写真になってくれた。
ある程度先人達の成果を見聞しての結果だが、なるほどこれは面白い。ピンホールカメラでちゃんと写真が撮れることをようやく体得できた感じだ。
1枚ずつ確認できるのも良い。モノクロ写真が簡単に作れるのも良い。インスタント写真とピンホールカメラの相性は想像以上に素晴らしいものがあったようだ。「絵になる」被写体を探して外に出よう。


※ところでその後いろいろ調べていくうちに、ポラロイドのホルダーの形状が単体売りのものとやや違っていることに気がついた。どうやらカメラへ取り付ける部分にいくつか種類があるらしい。今回のものは証明写真カメラ用で、カメラに取り付ける爪が飛び出しているが、単体売りだともっと平面部分が多くて、両面テープで適当な箱に張り付けることも可能のようだ。オークションなどで入手される際は注意した方が良いだろう。

さらにフィジフィルムのホルダは、フィルムに互換性があると言っても取り付け方法まで互換ではない。同じ証明写真用でも取り付け用の爪の位置がポラロイド製とは90度違っている。今回のようにホルダ交換式に作った場合、メーカーが違うと当然取り付けできないのでこれも要注意だろう。

**************************

ポラロイドのフィルムは現在入手難です…復活の噂もありますが…
日本にフジフイルムがあって良かった(^^)

最後に伝説の「第1回 Make: Japan Meeting 」(2007年10月13日)に、このカメラを持って参加したときの写真でお開きにします。

Make03

|

« ファミコンで遊ぶ(再録) | トップページ | 二つ目の誘惑(再録) »

Make:」カテゴリの記事

光学遊び」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/71146/48567285

この記事へのトラックバック一覧です: インスタントフィルム版ピンホールカメラを作る(再録):

« ファミコンで遊ぶ(再録) | トップページ | 二つ目の誘惑(再録) »